SMTP 応答コード
メールのバウンスや受信拒否に付いてくる 3 桁の SMTP 応答コードと、拡張ステータスコード(X.Y.Z)のリファレンスです。コードやテキストで検索するか、サーバーが返した行をそのまま貼り付けてください。

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基本応答コード

2xx肯定完了応答9
211System status

システムステータス、またはシステムヘルプの応答。実際にはほとんど使われません。

RFC 5321
214Help message

HELP コマンドに対するヘルプメッセージ。サーバーや特定のコマンドの使い方が示されます。

RFC 5321
220Service ready

接続時にサーバーが最初に返す挨拶で、サービスの準備ができたことを示します。STARTTLS への応答としても使われ、TLS ネゴシエーションを開始できることを表します。

RFC 5321
221Service closing transmission channel

サーバーが接続を閉じます。通常は QUIT コマンドへの応答です。

RFC 5321
235Authentication successful

AUTH による認証に成功しました。通常は拡張コード 2.7.0 が付きます。

RFC 4954
250Requested mail action okay, completed

要求された操作が完了しました。EHLO、MAIL FROM、RCPT TO への標準的な応答で、DATA の終了時にサーバーがメッセージを受け付けたときにも返されます。

RFC 5321
251User not local; will forward

宛先はローカルのユーザーではありませんが、サーバーはメッセージを受け付け、指定されたアドレスへ転送します。

RFC 5321
252Cannot VRFY user, but will accept message

サーバーはユーザーの存在を確認しません(アカウント列挙を防ぐため VRFY を無効にしている)が、メッセージは受け付けて配送を試みます。

RFC 5321
253OK, pending messages for node started

ETRN への応答:要求されたドメインまたはノード宛てにキューに溜まっていたメッセージの配送を開始しました。

RFC 1985 (ETRN)
3xx肯定中間応答2
334Server challenge

AUTH の途中でサーバーが送る Base64 エンコードのチャレンジ。クライアントは認証メカニズムの次のデータ(AUTH LOGIN ならユーザー名やパスワードなど)で応答する必要があります。

RFC 4954
354Start mail input

DATA への応答:サーバーはメッセージ本文を待っています。本文はピリオドだけの行で終わります。

RFC 5321
4xx一時的なエラー9
421Service not available, closing transmission channel

サービスを利用できず、サーバーが接続を閉じます。シャットダウン、過負荷、接続数過多、一時的な送信制限などが原因です。送信側は後で再試行する必要があります。

RFC 5321
432A password transition is needed

認証するには、ユーザーがパスワードを変更するか、別の認証メカニズムに移行する必要があります。拡張コード 4.7.12 が付きます。

RFC 4954
450Requested mail action not taken: mailbox unavailable

メールボックスが一時的に利用できません(ビジー、ロック中、またはポリシーによる一時的な拒否)。グレーリスティングではこのコードか 451 が返されるのが一般的です。

RFC 5321
451Requested action aborted: local error in processing

DNS の問い合わせ失敗やフィルターの無応答など、サーバー内部のエラーにより処理が中止されました。送信側は後で再試行する必要があります。

RFC 5321
452Requested action not taken: insufficient system storage

現在、メッセージを受け付けるための領域がサーバーに不足しています。1 通あたりの宛先数の上限を超えたことを示す場合もあり、その場合クライアントは残りの宛先を別のトランザクションで送る必要があります。

RFC 5321
454Temporary authentication failure

一時的な認証エラー(認証情報を管理するサーバーが応答しないなど)、または STARTTLS を要求した際に TLS が一時的に利用できない状態です。

RFC 4954 / RFC 3207
455Server unable to accommodate parameters

サーバーは MAIL FROM または RCPT TO で送られたパラメーターを現時点では処理できませんが、後で受け付けられる可能性があります。

RFC 5321
458Unable to queue messages for node

ETRN への応答:サーバーは要求されたノードのメッセージキューを現時点では処理できません。

RFC 1985 (ETRN)
459Node not allowed

ETRN への応答:要求されたノードまたはドメインには、キューの配送を要求する権限がありません。

RFC 1985 (ETRN)
5xx恒久的なエラー17
500Syntax error, command unrecognized

サーバーがコマンドを認識できないか、行が長すぎます。AUTH のやり取りで 1 行が許容される最大長を超えた場合にも使われます。

RFC 5321
501Syntax error in parameters or arguments

コマンド自体は有効ですが、パラメーターや引数が無効です。たとえば MAIL FROM のアドレスの形式が不正な場合や、EHLO のホスト名が無効な場合です。

RFC 5321
502Command not implemented

サーバーはコマンドを認識していますが、実装していないか無効にしています。多くのサーバーでの VRFY や EXPN がその例です。

RFC 5321
503Bad sequence of commands

コマンドの順序が正しくありません。たとえば MAIL FROM より前の RCPT TO や、有効な宛先がない状態での DATA です。認証せずに送信しようとした場合にこのコードを返すサーバーもあります。

RFC 5321
504Command parameter not implemented

指定されたパラメーターをサーバーがサポートしていません。たとえば、対応していない AUTH メカニズムを指定した場合です。

RFC 5321
521Server does not accept mail

このホストはどのようなメールも受け付けません。220 の代わりに挨拶として送られ、クライアントは再試行してはいけません。

RFC 7504
530Authentication required

コマンドを受け付ける前に、認証するか STARTTLS で TLS を開始する必要があります。認証情報なしで送信用の 587 番ポートを使ったときによく見られます。

RFC 4954 / RFC 3207
534Authentication mechanism is too weak

選択した認証メカニズムが、サーバーのポリシー上弱すぎます。アプリパスワードや OAuth を必須にしているプロバイダーがこのコードを返すことがあります。

RFC 4954
535Authentication credentials invalid

ユーザー名またはパスワードが正しくないか、認証情報が拒否されました。拡張コード 5.7.8 が付きます。

RFC 4954
538Encryption required for requested authentication mechanism

選択した認証メカニズムは暗号化された接続上でのみ使用できます。先に STARTTLS を実行する必要があります。

RFC 4954
550Requested action not taken: mailbox unavailable

メールボックスが存在しないか利用できない、またはポリシー(スパム、ブラックリスト、SPF、DKIM、DMARC)によりメッセージが拒否されました。具体的な原因は、併せて返される拡張コードで判断します。

RFC 5321
551User not local; please try forward-path

宛先はローカルのユーザーではなく、サーバーはメッセージを転送しません。送り先のアドレスを示す場合があります。

RFC 5321
552Requested mail action aborted: exceeded storage allocation

割り当てられた容量を超えました。宛先のメールボックスがいっぱいか、メッセージが SIZE 拡張で通知された最大サイズを超えています。

RFC 5321
553Requested action not taken: mailbox name not allowed

メールアドレスが無効か、使用が許可されていません。構文が正しくない場合や、送信者がそのアドレスを使えない場合などです。

RFC 5321
554Transaction failed

トランザクションが失敗しました。最初の挨拶で返された場合は、そのクライアントに SMTP サービスを提供しないことを意味します。DATA の後なら、メッセージが拒否されたことを示し、多くは内容や送信者のレピュテーションが原因です。

RFC 5321
555MAIL FROM/RCPT TO parameters not recognized or not implemented

MAIL FROM または RCPT TO で送られた拡張パラメーターを、サーバーが認識していないか実装していません。

RFC 5321
556Domain does not accept mail

宛先ドメインが null MX(「.」を指す MX レコード)を公開しており、メールを受信しないと宣言しています。再試行しても意味はありません。

RFC 7504

拡張ステータスコード(RFC 3463)

2.X.X成功4.X.X持続的な一時エラー5.X.X恒久的なエラー
X.0その他・未定義1
X.0.0Other undefined status

詳細のないステータス。結果のクラス(成功、一時的な失敗、恒久的な失敗)しかわからない場合に使われます。

RFC 3463
X.1アドレス11
X.1.0Other address status

メッセージのいずれかのアドレスに問題がありますが、より具体的なコードには当てはまりません。

RFC 3463
X.1.1Bad destination mailbox address

宛先のメールボックスが宛先サーバーに存在しません。アドレスの入力ミスや削除済みアカウントによる典型的なバウンスです。

RFC 3463併用されるコード
X.1.2Bad destination system address

宛先のドメインまたはシステムが存在しないか、メールを受け付けられません。たとえばドメインが名前解決できない場合です。

RFC 3463
X.1.3Bad destination mailbox address syntax

宛先アドレスの構文が無効です。

RFC 3463併用されるコード
X.1.4Destination mailbox address ambiguous

宛先アドレスが、宛先システム上の複数のメールボックスに一致します。

RFC 3463
X.1.5Destination address valid

宛先アドレスは有効です。RCPT TO への肯定応答で 2.1.5 として現れます。

RFC 3463併用されるコード
X.1.6Destination mailbox has moved, No forwarding address

メールボックスは存在していましたが移転しており、転送先のアドレスがわかりません。

RFC 3463
X.1.7Bad sender's mailbox address syntax

送信者アドレスの構文が無効です。

RFC 3463
X.1.8Bad sender's system address

送信者のドメインが存在しないか、返信を受け付けません。たとえば MX レコードも A レコードもない場合です。

RFC 3463併用されるコード
X.1.9Message relayed to non-compliant mailer

メッセージはステータス通知に対応していないシステムに渡されたため、最終的な配送を確認できません。

RFC 3886
X.1.10Recipient address has null MX

宛先ドメインが null MX を公開しており、メールを受信しないと宣言しています。

RFC 7505併用されるコード
X.2メールボックス5
X.2.0Other or undefined mailbox status

メールボックスは存在しますが、それに関連する何らかの問題で配送できず、より具体的なコードがありません。

RFC 3463
X.2.1Mailbox disabled, not accepting messages

メールボックスは存在しますが無効化されており、メッセージを受け付けません。停止されたアカウントなどです。

RFC 3463
X.2.2Mailbox full

宛先のメールボックスが容量の上限(クォータ)を超えています。

RFC 3463併用されるコード
X.2.3Message length exceeds administrative limit

メッセージが、宛先ユーザーが受信できる最大サイズを超えています。

RFC 3463併用されるコード
X.2.4Mailing list expansion problem

宛先は配信リストですが、メンバーへ展開できませんでした。

RFC 3463併用されるコード
X.3メールシステム7
X.3.0Other or undefined mail system status

宛先システムに問題が発生しましたが、より具体的なコードには当てはまりません。

RFC 3463併用されるコード
X.3.1Mail system full

宛先メールシステムのストレージがいっぱいです。

RFC 3463併用されるコード
X.3.2System not accepting network messages

宛先ホストは、シャットダウン直前、過負荷、メンテナンスなどのためメッセージを受け付けていません。

RFC 3463 / RFC 7504併用されるコード
X.3.3System not capable of selected features

メッセージが必要とする機能を宛先システムがサポートしていません。

RFC 3463
X.3.4Message too big for system

メッセージが、サーバーがどの宛先に対しても受け付ける最大サイズを超えています。

RFC 3463併用されるコード
X.3.5System incorrectly configured

宛先システムの設定が誤っており、メッセージを受け付けられません。

RFC 3463
X.3.6Requested priority was changed

メッセージは受け付けられましたが、要求とは異なる優先度で処理されます(MT-PRIORITY 拡張)。

RFC 6710併用されるコード
X.4ネットワーク・ルーティング8
X.4.0Other or undefined network or routing status

ネットワークまたはルーティングの問題が発生しましたが、より具体的なコードには当てはまりません。

RFC 3463
X.4.1No answer from host

接続しようとしたところ、宛先サーバーが応答しませんでした。

RFC 3463併用されるコード
X.4.2Bad connection

接続は確立されましたが、配送が完了する前に切断されたか不安定になりました。

RFC 3463併用されるコード
X.4.3Directory server failure

配送に必要なディレクトリサービス(一般的には DNS の名前解決)が失敗しました。

RFC 3463併用されるコード
X.4.4Unable to route

宛先へのルートが見つかりませんでした。たとえばドメインに使用可能な MX レコードも A レコードもない場合です。

RFC 3463
X.4.5Mail system congestion

メールシステムが混雑しており、現時点ではメッセージを処理できません。

RFC 3463併用されるコード
X.4.6Routing loop detected

ルーティングループを検出しました。メッセージが同じサーバーを何度も経由しています。

RFC 3463
X.4.7Delivery time expired

再試行の最大期間が過ぎたため、メッセージは配送されないまま破棄されます。

RFC 3463
X.5配送プロトコル7
X.5.0Other or undefined protocol status

配送プロトコルに問題が発生しましたが、より具体的なコードには当てはまりません。

RFC 3463併用されるコード
X.5.1Invalid command

コマンドが無効か、その時点では許可されていないか、認識されません。

RFC 3463併用されるコード
X.5.2Syntax error

コマンドに構文エラーがあり、サーバーが解釈できません。

RFC 3463併用されるコード
X.5.3Too many recipients

メッセージの宛先数が、サーバーが 1 回のトランザクションで受け付ける上限を超えています。

RFC 3463併用されるコード
X.5.4Invalid command arguments

コマンドは有効ですが、引数が無効かサポートされていません。

RFC 3463併用されるコード
X.5.5Wrong protocol version

クライアントとサーバーの間でプロトコルのバージョンが一致しません。

RFC 3463
X.5.6Authentication Exchange line is too long

AUTH のやり取りの 1 行が、サーバーが許容する最大長を超えています。

RFC 4954併用されるコード
X.6メッセージの内容10
X.6.0Other or undefined media error

メッセージの内容に問題がありますが、より具体的なコードには当てはまりません。

RFC 3463
X.6.1Media not supported

メッセージまたはその添付ファイルのコンテンツタイプを、宛先がサポートしていません。

RFC 3463
X.6.2Conversion required and prohibited

配送するには内容の変換が必要ですが、送信者が変換を禁止しています。

RFC 3463
X.6.3Conversion required but not supported

配送するには内容の変換が必要ですが、サーバーはその変換を行えません。

RFC 3463併用されるコード
X.6.4Conversion with loss performed

メッセージは配送されましたが、内容の変換で情報の一部が失われました。

RFC 3463併用されるコード
X.6.5Conversion Failed

メッセージ内容の変換に失敗しました。

RFC 3463
X.6.6Message content not available

URL で参照されたメッセージの内容を取得できませんでした(BURL 拡張)。

RFC 4468併用されるコード
X.6.7Non-ASCII addresses not permitted for that sender/recipient

送信者または宛先が、ASCII 以外の文字を含むアドレス(国際化メール、SMTPUTF8)に対応していません。

RFC 6531併用されるコード
X.6.8UTF-8 string reply is required, but not permitted by the SMTP client

サーバーは UTF-8 のテキストで応答する必要がありますが、クライアントが SMTPUTF8 への対応を通知していません。

RFC 6531併用されるコード
X.6.9UTF-8 header message cannot be transferred to one or more recipients

メッセージに UTF-8 のヘッダーが含まれており、それに対応していない 1 つ以上の宛先へ転送できないため、拒否されます。

RFC 6531併用されるコード
X.7セキュリティ・ポリシー31
X.7.0Other or undefined security status

詳細のないセキュリティ関連のステータス。認証の成功(2.7.0)、AUTH の一時的な失敗(4.7.0)、ポリシーによる拒否で見られます。

RFC 3463併用されるコード
X.7.1Delivery not authorized, message refused

送信者はこの宛先へ送信する権限がありません。ブラックリスト、レピュテーション、スパム対策によるブロック、または許可されていないリレーの試みが原因です。4.7.1 の場合はグレーリスティングを示すことがよくあります。

RFC 3463併用されるコード
X.7.2Mailing list expansion prohibited

送信者には、この配信リストへ送信する権限がありません。

RFC 3463併用されるコード
X.7.3Security conversion required but not possible

メッセージをあるセキュリティプロトコルから別のプロトコルへ変換する必要がありますが、それができません。

RFC 3463
X.7.4Security features not supported

メッセージが必要とするセキュリティ機能を、宛先がサポートしていません。

RFC 3463併用されるコード
X.7.5Cryptographic failure

転送中の暗号処理(署名の検証や復号など)に失敗しました。

RFC 3463
X.7.6Cryptographic algorithm not supported

メッセージで使われている暗号アルゴリズムを、宛先がサポートしていません。

RFC 3463
X.7.7Message integrity failure

整合性の検証に失敗しました。メッセージが転送中に改変されたか、チェックサムが一致しません。

RFC 3463
X.7.8Authentication credentials invalid

認証情報が無効です。ユーザー名またはパスワードが正しくありません。

RFC 4954併用されるコード
X.7.9Authentication mechanism is too weak

選択した認証メカニズムは、サーバーのポリシーが求める強度を満たしていません。

RFC 4954併用されるコード
X.7.10Encryption Needed

要求された認証メカニズムを使うには、TLS などの外部の暗号化層が必要です。主にパスワードを平文で送るメカニズムが対象です。

RFC 5248併用されるコード
X.7.11Encryption required for requested authentication mechanism

要求された認証メカニズムは、暗号化された接続上でのみ使用できます。

RFC 4954併用されるコード
X.7.12A password transition is needed

ユーザーはパスワードを変更するか、別の認証メカニズムに移行する必要があります。

RFC 4954併用されるコード
X.7.13User Account Disabled

認証しようとしているユーザーのアカウントが無効化されています。

RFC 5248併用されるコード
X.7.14Trust relationship required

サーバーは、信頼関係が確立されているシステムからのメッセージしか受け付けません。

RFC 5248併用されるコード
X.7.15Priority Level is too low

メッセージの優先度が低すぎるため、現時点では受け付けられません(MT-PRIORITY 拡張)。

RFC 6710併用されるコード
X.7.16Message is too big for the specified priority

指定された優先度に対してメッセージが大きすぎます(MT-PRIORITY 拡張)。

RFC 6710併用されるコード
X.7.17Mailbox owner has changed

送信者が指定した日付以降にメールボックスの所有者が変わったため、メッセージは配送されません(RRVS 拡張)。

RFC 7293
X.7.18Domain owner has changed

送信者が指定した日付以降に宛先ドメインの所有者が変わりました(RRVS 拡張)。

RFC 7293
X.7.19RRVS test cannot be completed

送信者の要求どおりにメールボックスの所有者が変わったかどうかを、サーバーが確認できません(RRVS 拡張)。

RFC 7293
X.7.20No passing DKIM signature found

メッセージに有効な DKIM 署名がなく、受信側のポリシーでは署名が必須です。

RFC 7372併用されるコード
X.7.21No acceptable DKIM signature found

メッセージに有効な DKIM 署名はありますが、いずれも受信側のポリシー(署名ドメインやアルゴリズムなど)を満たしていません。

RFC 7372併用されるコード
X.7.22No valid author-matched DKIM signature found

From ヘッダーのドメインと同じドメインによる有効な DKIM 署名がありません。

RFC 7372併用されるコード
X.7.23SPF validation failed

送信元の IP アドレスが、送信者ドメインの SPF レコードで許可されていません。

RFC 7372併用されるコード
X.7.24SPF validation error

SPF の評価でエラーが発生しました。レコードの形式が不正な場合や、DNS の参照回数が多すぎる場合などです。

RFC 7372併用されるコード
X.7.25Reverse DNS validation failed

送信元の IP アドレスに逆引き DNS(PTR)が設定されていないか、返されるホスト名がその IP アドレスに正引きで戻りません。

RFC 7372併用されるコード
X.7.26Multiple authentication checks failed

SPF と DKIM など、メッセージの複数の認証チェックが同時に失敗しました。

RFC 7372併用されるコード
X.7.27Sender address has null MX

送信者のドメインが null MX を公開しているため返信やバウンスを受け取れず、メッセージは拒否されます。

RFC 7505併用されるコード
X.7.28Mail flood detected

メッセージは、類似した迷惑メッセージの大量送信の一部と判断されました。

draft-levine-mailbomb-header
X.7.29ARC validation failure

ARC チェーンの検証に失敗しました。ARC は、メッセージが転送サービスやメーリングリストを経由しても認証結果を保持するための仕組みです。

RFC 8617併用されるコード
X.7.30REQUIRETLS support required

メッセージは REQUIRETLS を要求していますが、経路上の次のサーバーがこの拡張に対応していないため、暗号化を保証した配送ができません。

RFC 8689併用されるコード

550 5.7.1 Message rejected のように、サーバーの応答全体を貼り付けると、基本コードと拡張コードを同時に確認できます。基本コードで検索すると、それと一緒に返されることが多い拡張コードも表示されます。

仕組み

SMTP セッションでは、クライアントのコマンド(EHLO、MAIL FROM、RCPT TO、DATA など)ごとに、サーバーが 3 桁のコードで始まる応答を返します。1 桁目は結果を表し、2 は成功、3 はサーバーが追加のデータを待っている状態、4 は一時的なエラー、5 は恒久的なエラーです。2 桁目は分野を表し、x0z は構文、x1z は情報、x2z は接続、x5z はメールシステムです。コードに続くテキストは自由形式でサーバーごとに異なり、プログラムが判断に使うのは数字だけです。

3 桁だけでは原因がほとんどわからないため、RFC 3463 で「クラス.サブジェクト.詳細」形式の拡張ステータスコードが定義されました。たとえば 5.1.1 は、アドレス(1)に関する恒久的な失敗(5)で、メールボックスが存在しないこと(1)を表します。クラスは 1 桁目の意味(2、4、5)を繰り返し、サブジェクトは原因を分類し、詳細がそれを特定します。これを使うサーバーは EHLO への応答で ENHANCEDSTATUSCODES 拡張を通知し、同じコードはバウンスメッセージの Status フィールドにも記載されます。

この表には、RFC 5321 の基本コードと、よく使われる拡張(AUTH、STARTTLS、ETRN、null MX)で追加されたコード、さらに IANA のレジストリにあるすべての拡張コードを、それぞれがよく一緒に使われる基本コードとともに収録しています。大手プロバイダーは独自のテキストやヘルプへのリンクを加えますが、使う番号は常に同じです。

例

550 5.1.1 <nadie@example.com>: Recipient address rejected: User unknown in local recipient table5xx Permanent · X.1.1 Bad destination mailbox addressアカウントが存在しない場合の Postfix の典型的なバウンスです。再試行しても解決せず、アドレスを修正する必要があります。以前は同じ宛先に届いていたのなら、アカウントが削除された可能性が高いでしょう。
450 4.2.0 <ana@example.com>: Recipient address rejected: Greylisted4xx Transient · X.2.0 Other or undefined mailbox statusグレーリスティング:サーバーが未知の送信者を一時的に拒否し、再試行を待ちます。正規のメールサーバーは数分後に自動で再送し、メッセージは受け付けられます。多くのスパム送信プログラムは再試行しません。
AUTH LOGIN334 VXNlcm5hbWU6334 には Base64 のチャレンジが含まれます。VXNlcm5hbWU6 は「Username:」、次の UGFzc3dvcmQ6 は「Password:」です。認証情報が正しくなければサーバーは 535 5.7.8 を返し、先に暗号化を求める場合は 538 または 530 を返します。

ユースケース

  • サーバーが返したエラーメッセージから、メールがバウンスした理由を把握する。
  • エラーが一時的でキューが自動で再試行するのか、恒久的で対応が必要なのかを見分ける。
  • アプリケーション、プリンター、サーバーからのメール送信を設定するときに、認証エラーを診断する。
  • メールサーバーのログに出る SPF、DKIM、DMARC、逆引き DNS、ブラックリストによる拒否を読み解く。
  • 一斉配信プラットフォームでバウンスを分類し、存在しないアドレスをリストから削除する。
  • telnet、openssl s_client、swaks で取得した SMTP セッションを読む。

よくある質問

4xx エラーと 5xx エラーの違いは?

4xx は一時的なエラーです。送信側のサーバーはメッセージをキューに残して一定間隔で再試行し、一般に 4〜5 日たっても届かなければあきらめてバウンスを生成します。5xx は恒久的なエラーで、すぐにバウンスが返り、何も変えずに同じメッセージを再送しても再び失敗します。

550 5.1.1 のように応答にコードが 2 つあるのはなぜ?

1 つ目は RFC 5321 で必須とされる 3 桁の基本コードです。2 つ目は RFC 3463 の拡張ステータスコードで、原因を具体的に示します。同じ 550 でも、メールボックスが存在しない(5.1.1)、ポリシーによるブロック(5.7.1)、SPF の失敗(5.7.23)など原因はさまざまです。診断では主に拡張コードを確認しましょう。

550-5.7.1 のハイフンは何を意味しますか?

応答が複数行にわたることを示します。すべての行に同じコードが付きますが、途中の行はコードとテキストの間をハイフンで区切り、最後の行だけスペースで区切るため、クライアントは応答の終わりを判断できます。EHLO が返す拡張機能の一覧でも同じ形式が使われています。

アドレスは存在するのに 550 5.7.1 で拒否されるのはなぜ?

5.7.1 は宛先ではなく送信者についてのコードだからです。サーバーはあなたからのメッセージの受け取りを許可していません。よくある原因は、送信元の IP アドレスがブラックリストに載っている、ドメインの SPF、DKIM、DMARC の検証に失敗している、IP アドレスに逆引き DNS がない、認証せずにサーバーをリレーとして使おうとした、などです。コードに続くテキストが手がかりになることがよくあります。

アプリケーションからメールを送ると 530 や 535 が返るのはなぜ?

530 は、メッセージを受け付ける前に認証または TLS の開始が必要であることを示し、535 はユーザー名かパスワードが正しくないことを示します。アプリケーションが 587 番ポートと STARTTLS、または 465 番ポートと暗黙の TLS を使っているか、認証が有効になっているかを確認してください。Gmail や Microsoft 365 などのプロバイダーでは、通常のパスワードではなくアプリパスワードか OAuth を使う必要があります。